協会の作り方(15)最少開講人数の出し方

受講生の募集をしたけれど、残念ながら申込は多くなかった。

少人数でも開講したほうがいいのか、キャンセルしたほうがいいのか…。

そういう場合もあるでしょうから、

「申込みが何人以上だったら赤字にならなくてすむのか」

つまり、いわゆる

「最少開講人数」

をあらかじめ把握しておくとよいですね。


 

旅行代理店のツアーなどで

「最少催行人数」

などと表現されているものと本質は同じです。

 ▽ ▽ ▽

最少開講人数の出し方はこうです。

 


(1)固定費の総額を出す。

固定費とは、

「開講した場合にかかるコストのうち、受講生の人数に関わらず金額が決まっているもの」

を指します。

たとえば、

  • 講師料: ふつう、受講生の人数に関わらず、1コマいくら、で決まっています
  • 会場費: これも、受講生の人数に関わらず、1時間あたりいくら、で決まっています
  • 開講した場合のみ働いてもらうアルバイトスタッフの費用

などです。

ただし、

「開講してもしなくても必要な固定費」

は除外してください。

たとえば、

  • 常勤スタッフの給料: 開講してもしなくても、給料は毎月払わなければなりません
  • 何度も使うつもりで買ったプロジェクターなどの購入費

などです。

つまり、ここで言う固定費とは、

「開講した場合にかかるコストのうち、受講生の人数に関わらず金額が決まっているもの。ただし開講してもしなくても必要な固定費は除外」

となります。

なお、講師やアルバイトスタッフには交通費もかかることをお忘れなく。
(交通費込みで契約している場合を除く)


(2)受講生1人あたりの変動費を出す。

変動費とは、

「開講したときのみ、かかってくるコストのうち、受講生の人数により金額が変動するもの」

を指します。

主なものは、

  • テキストなどの教材の印刷・製本費
  • 調理や試食などがある場合、材料費など


です。

なお、変動費の場合は、

「受講生1人あたりいくらか」

すなわち単価が大事ですので、総額を計算する必要はありません。

それぞれ総額を受講生数で割り、1人あたりのコストを出します。

気をつけていただきたいのは、あらかじめ教材をまとめて印刷・製本し、在庫として保管してある場合でも、教材1セットあたりのコストを出すことになる、ということです。

1000セット印刷・製本し、その費用が30万円だったとすると、1セットあたりのコストは

30万円÷1000セット=300円
となります。

 


(3)受講生1人あたりの粗利益を出す

受講生1人あたりの受講料から、上記(2)の変動費を引きます。

  • 受講料が3万円
  • 教材セットあたりのコスト300円
  • 試食は無し

とすると、受講生1人あたりの粗利益は
3万円-300円=29,700円
ということになります。

 

(4)以上がそろえば、最少開講人数が出せます。

「受講生が何人いれば、固定費がカバーできるのか」

これを計算すればよいわけです。

公式は以下のとおり。

最少開講人数=固定費の総額÷受講生1人あたりの粗利益

つまり、(3)の各要素の合計金額を、(1)の金額で割ります。

これは、別名 BEP(Break-even Point:損益分岐点)とも言います。

この人数より受講生数が小さければ赤字になるため、経済的には開講する意味がありません。

したがってこれが最少開講人数となります。