協会の作り方(144)協会の定義

「協会」とは何でしょうか?

「協会」という言葉には法律上の定義はとくにありませんし(※)、学術的な定義もとくにありません。

(※)「協会」ではなく、「社団法人」「NPO」という言葉になると法律上の定義があります。

ただし、協会総研では、

「協会らしい協会」

を以下のように定義しています。

 

「共通の活動目的のため、会員が協力する組織」

この定義にしたがえば、

  1. 協会には活動目的、つまり「ミッション」が必要です。
  2. そのミッションは、会員同士で共有できるもの、すなわち「賛成できるもの」「共感できるもの」でなければなりません。
  3. そのミッションは、会員が力を合わせ協力して成し遂げるものでなければなりません。

むろん、この定義に沿わなくても協会は作れますが(※※)、この定義に沿って正しく組みたてられた協会は「協会らしい協会」となり、そのほうが事業として成長します。

 

(※※)この定義に当てはまらない協会もたくさんあるけれど、それは協会というより

  • 「協会」の仮面をかぶった会社
  • 「協会」の仮面をかぶった個人事業

に過ぎません。


 ▽

さて、ここで注目してほしいのが
「3. そのミッションは、会員が力を合わせ協力して成し遂げるものでなければなりません。」
という部分です。

つまり、ミッションを達成するのは理事長の仕事ではなく、ましてやスタッフの仕事でもなく、会員の仕事、会員の使命だ、ということです。

ミッションを作るのは理事長の仕事なのですが、それを実現するのは会員に託された役割です。
理事長が1人ではとうてい達成できないから、会員みんなの力を借りて実現を目指す。
だから会員を増やしたい。
それが協会です。

経済的に潤いたいから(=儲けたいから)会員を増やしたいのではなく、目的を実現するために会員を増やしたいのです。
(会員が増えれば結果的に経済面も潤いますが)

ですので、協会の会員はふつうの意味での
「お客さん」
ではありません。

「お客さん」は、お金を払って商品やサービスを受け取る存在です。
いっぽう、会員は「会費」や「受講料」というお金を払って「役割」を受け取ります。

少し奇妙に聞こえるかもしれませんが、会員は、「役割」を担うためにお金を払うのです。
ですから、協会は「会費」や「受講料」を払ってもよいと思えるほどの魅力的な「役割」を会員に提供することが求められます。

「年会費をもらう代わりに会報誌を発行しよう」
といった議論をよく耳にしますが、それは本質的な議論ではありません。
会員は会報誌がほしくて会費を払うわけではないからです。

魅力的な「役割」を与えられさえすれば、会報誌などなくても会費は支払われます。
会報誌をどうするかの議論をする前に、
「協会として会員にどんな魅力的な役割を提供できるか」
を議論するほうがずっと大切です。