
講座の作り方には、
「認定講師を作る」
というスタイルのものと、
「ソムリエを育てる」
というスタイルのものがあります。
▽
「認定講師を作る」場合、
認定講師になりたい
自分で教室を開きたい
というアグレッシブな人に魅力を感じてもらうように講座を作ります。
「ソムリエを育てる」場合、
○○について学びたい
○○に詳しくなりたい
という、「学ぶことの好きな人」に魅力を感じてもらうように講座を作ります。
▽
- 認定講師になりたい、自分で教室を開きたいというアグレッシブな人
- ○○について学びたい、○○に詳しくなりたい、という、学ぶことの好きな人
この両者は、タイプが異なります。
前者(認定講師になりたい)は、学ぶことが好きなのではなく、講師として活動することやお金を稼ぐことに興味があるため、講座のテーマそのものにはあまり思い入れがありません。
いっぽう、後者(学びたい)は、前者の逆です。
すなわち、後者の人は講師として活動することやお金を稼ぐことを前面に打ち出した講座には興味を覚えません。
そうではなく、講座のテーマそのものに興味を覚え、受講してきます。
こうした大きな違いがあるので、
- 認定講師になりたい人をターゲットにするのか
それとも、
- 講座そのものを学びたい人をターゲットにするのか
によって、講座の作り方や見せ方が、まったく異なります。
ここを間違ってしまうと集客に失敗しますし、したがって協会は成長しません。
▽
もし現在、講座の集客に苦しんでいるとしたら、その原因がここにある可能性があります。
いや、むしろこれまでの経験でいうと、原因の大部分がここにある、というケースが多いです。
つまり、
本当のターゲットは「認定講師になりたい人」なのに、学びたい人むけの講座を組み立ててしまった。
または、
本当のターゲットは「学びたい人」なのに、認定講師になりたい人むけに講座を設計してしまった。
ということです。
いちど、ここを見直してみましょう。
▽
認定講師型を選ぶにせよ、ソムリエ型を選ぶにせよ、ビジネスモデルやペルソナの特性をよく理解して実施すれば、成功の確率は上がります。
逆に、あまりよく理解せずにやると、当然ながら成功の確率は下がります。
これはどんな事業にも言えることです。
ソムリエ型の場合、講座を開くのはつねに協会であり、したがって、受講生を集めること(つまり集客)ももっぱら協会の役割です。
講師は雇われて教壇に立ちます。
すなわち講師は、集客には関わりません。
「私は○○協会の講師をしています」
といったことを講師がブログに書いてくれるなどして結果的にPRの一助になっている、というケースはもちろんあります。
しかしそれでも集客するのは協会であって、講師ではありません。
- 協会は集客をがんばる
- 講師は教える腕を磨く
という役割分担になります。
お金の配分としては、コンテンツの知的財産権に加え、いちばん大変な「集客」の部分を協会が担うため、収益の大部分は協会に属するのが健全な姿です。
▽
いっぽう、認定講師型の場合、講師が自分で講座を開きます。
したがって、集客も講師の役割です。
講師が、
「私は○○協会の講師をしています」
とブログに書くのも、自分の集客のために必死で書くことになります。
講師は教えることと同時に集客もするわけです。
したがって、お金の配分としては、協会はコンテンツの知的財産権を持ちますが、いちばん大変な「集客」の部分を講師が担うため、収益は講師に多く配分されるのがたいがい健全です。
では協会は大変な「集客」を講師に振っているから、後は遊んでいればよいのかというと、そうではなく、講師が気持ちよく集客できるように環境を整える必要があります。
そうでないと、講師の側から
「協会はいろんな理由をつけてロイヤリティを取るばかり。集客を何も手伝ってくれない」
という不満が出ます。
じつはここが認定講座型の難しいところで、そもそも
「講師をしたい人は集客が得意か」
というと必ずしもそうではなく、協会は「集客」を講師に振ったつもりでいても、講師側にその自覚がないことも多く、
集客面でも協会があてにされる
↓
結局、協会もお金と時間を費やして集客に深入りせざるをえない
という現象がよく起きます。
ここをどうするかがポイントとなります。
▽
認定講師型とソムリエ型、どちらを選ぶかは自由ですが、
「ソムリエ型のほうが協会らしい協会を作りやすい」
ということは言えると思われます。
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